食後に……

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「……ノンフィクションは本当に読めないねぇ。小説のようなテンプレートは展開がわかりやすいが、飽きてしまいがちだ。フィクションもノンフィクションも人の数だけ違っていいと私は思うね」 美脚を組み、満足げに笑う。 「さて、今回は『デザート』。これにて物語はおしまいだ。ん? あれから二人がどうなったか? ……これ以上は野暮ってもんだろう? 二人は若い。きっとこれからも喧嘩をするだろう。だが、そうやって人間は成長する。人間は短い寿命の中で色々なことを学ぶ。我々のように緩やかに時間は流れていない。本当にすごいと思うよ。人間の数だけドラマがあるのだから」 後ろからぬっと細い腕が絡みつく。 「ヴァーバラぁ~♪ 」 マリーだ。 「ん? 何だい、マリー」 変わらぬ魅惑的な笑み。 「ヴァーバラはぁ、どっちの機微も勉強不足なのぉ。男の子もぉ、女の子もぉ、ちょっとしたことで変わっちゃうのよぅ? うふふ」 「今回はまだまだ序の口ってことだね」 「うん、そういうこと☆ ……でぇ、ヴァーバラ♪ 」
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