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郊外に一軒のこじんまりとした本屋があった。
本屋といっても、そこら辺の普通の本屋では無かった。
ただ違うのは、その本屋は決して立ち読みを許すさない厳しい本屋だったことだ。
ばさっばさっばさっばさっばさっばさっばさっ!!
こっそりと子供達が立ち読みをしてるのを見付けるなり、本屋の主人は直ぐ様追い払う為の武器・・・布ハタキで目の前を叩いて、読む邪魔を仕掛けてきた。
「やばっ!!本屋のオヤジだ!!」
「逃げろーーーーー!!」
「ゴルァァァァーーー!!読むなら本代払って読めェェェェーーー!!」
正に秒殺だ。
この店員の発見即0.01秒の追い払いに、立ち読み連中は畏怖した。
それが故に、本買いに来た客まで冤罪になってしまった為に客の入りが少なかった。
「くっそーーー!!客来ない!!暇だ!!最近は本はネットで買ってる奴が居るのが悪いんじゃ!!」
店員は、レジで頬づえついてボヤいていた時だった。
カサコソカサコソカサコソカサコソ・・・
「はて?」
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