ブックレアゲーム

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「こんにちは?」 彼女は不思議に思って首を傾ける。やはり殺すなんて無理だ。 「きゃあ!!」 彼女はその場で急に転んだ。 「あの……大丈夫ですか?」 「大丈夫……じゃないかな。コンタクト落ちちゃったみたいだから取りに行ってくれないかな。たぶん、あそこら辺……」 そう言って車道を指差す彼女。そうですね、と言って取りに行くわけないだろ?私はゆっくりその場を去ろうとする。 「取りに行ってる?君の叫ぶ声が聞こえないよ?」 その言葉で彼女がしたい意図が分かった。私を殺す気だ。 「ねぇ、待ってよ」 急に左肩を掴まれて私の動きを押さえる。私は体を右後ろに回転させて払い、そして彼女を突き飛ばしてしまった。その直後に灰色の車が来て彼女を轢いた。 黒い道路に染み渡る赤い血が私の脳裏にまで染み渡る。私は咄嗟にその場を本屋に向かって逃げた。 『チュートリアルは無事成功ですね』 私はそれを見て「成功なわけない」と息が荒れつつもつぶやく。どうやら、これで普通にスマホとして利用できるようになった。ルール等に縛られているのに変わりはないが。 犬が吠える音がする。 「そこからは襲えないか……」     
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