2章 大きな帽子の被り主はお調子者

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 そう考えていたとき、出入口のベルが鳴った。どうやら、お客さんのようだ。  お客さんは大きな帽子を真深かに被っていて、顔は見えない。店内なのに、取ろうともしない。  お客さんは小説コーナーをじっくり観察すると、今度は童話コーナーへと、全てのコーナーを観察していった。 「あの、何かお探しですか?」というねみさんの声を無視して、観察していった。  あるだけ見て満足したのか、お客さんは出入口の方にコツコツと音を鳴らし、歩いていった。  うーん・・・ナゾのお客さんだなぁ・・・・・・・と、ねみさんは思わずつぶやく。
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