1章 化けギツネ様、化けダヌキ様ご来店

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 そんな事を考えていると、またチリンチリーンと、出入口のベルが鳴った。  そこからこっちに歩いて来たのは、こちらも普通の男の人だ。しかし、こっちもねみさんが虫眼鏡を 覗いて見ると、人間ではない、様であるがーー  うぅーん・・・と、ねみさん、またしても首を傾げてしまった。  実は、この店妖怪しか出入り出来ないのである。それは、先代の店主、猫又先輩から聞いているので、間違いない。  人に化ける事が出来るのは、ねみさんが知っているのではせいぜい天邪鬼や化けギツネ、化けダヌキぐらいだ。  そんな事をうーと考えていると、若い女の人が話掛けてきた。
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