第8話 さびしさと切なさと心強さと

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まずは結論から言うと二ヵ所目の秘境駅で飽きた。 飯田線は全部で94駅が存在してて、最初の小和田に到着する頃は全工程7時間のうち全体の半分辺り越えた所にあり。 当然ながら、僕と蘭子は爆睡していた。 そして、この蘭子との会話が少ない状況は(ロケハンしたミコにゃふと旦那のリアル感想)である次第だ。 『大悟君、小和田駅です~』 寝起きの蘭子がぽわんぽわんしている。 『駅がボロいですねぇ。あっ大悟君!旅ノートです!』 駅舎には誰でも書けるノートが置いてあり、一番古い書き込みは40年前の読めない落書きだ。 『大悟君!天竜川です!淀んでますなぁ』 せめて穏やかな清流と言ってあげようよ。 『民家が何軒かあります!ピンポンダッシュしますか!』 やめとけ! とまあ最初の秘境駅はそれなりに満喫した訳で... 問題は次の中井侍だ。 感想↑と同じコピペでオケと言う体たらく。 『大悟君...もう飽きたよ...』 蘭子がまさかのローテンション。 次の為栗駅までの移動では景色すら見ず俺も蘭子もスマホでゲームを遊んでた時点で、同じ車両にいた撮り鉄(写真専門鉄オタ)や乗り鉄(列車にのるだけが目的の鉄オタ)さんたちとは、纏っている空気感が違っていたりする。
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