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「ふふふっ……」
青いバケツに水を溜
やかんのお湯を足しながら、程よい湯温に調整をする。
冷たい風にあたりながらの窓掃除
汚れた雑巾を洗いながらも微笑みが溢れる
温かいバケツのお湯は、ずーと指先を入れて居たくなる。
肌を刺す寒風に凍えた指先は、バケツの中でジンジンとしてくる。指先のジンジンさえも自分の心のトキメキと重なる様で愉しく思える
バケツから出された指は
瞬く間に赤く凍える
そんな時ですら
微笑みが溢れる
鼻歌でも歌いだしてしまいそう
それ程大きくない窓を拭き終わり
バケツを持って、扉の前に立つ
だって……この扉は
私の夢への最後の扉
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