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「処で早樹ちゃん
もしかして、海月は歳も隠してるのかな?」
真さんがふいに尋ねてきた
珈琲を一口飲んでケーキを流し込む
「はい、そう言えば聞いたこと無かったです
海月さん幾つなんですか?」
海月さんに尋ねてみた
彼女は、何時もの妖艶な微笑みを浮かべ
「ひ・み・つ」と、ウィングしてみせる
「52だよね今年」
と、すかさず真さんが教えてくれた
「ちょっと、真」
「えっ、嘘……てっきり……」
その言葉を聞き逃さない海月さんが私に顔を近づけて聞く
「“てっきり……”の続きは何かしら?」
又、目が恐いです海月さん
「えっ、あ……いや、
改めて聞かれると……」
と、私は自分の言葉に首を傾げた
確かに凄く年輩の落ち着きが有る時も
でも、とってもお茶目な若さも有って
うーーん……
正直年齢を気にしたことが無かった
「もっと若いと思ってました!」
一番無難な正解を言葉にして
そこでふと思った
「海月さん、よく考えたら私何年もここに来てるのに海月さんのことよく知らない……
年齢も
結婚してた事も……
もしかしたら……子供も居るの?
なんか、私のことは何でも知ってるのに
狡い………」
自分が聞いた記憶も余りないのに
海月さんを責めてみた
「そう?早樹ちゃんが聞かなかったんじゃ無い」
軽く海月さんに逃げられる
そんな私達に真さんは、優しい笑顔で聞いてくる
「そんな秘密だらけの海月の為に、折角のお休みに手伝いに来てくれるなんて、早樹ちゃん優しいね」
その向けられた笑顔に一瞬ドキッとしてしまう
真さん……大人の男の魅力がダダ漏れです。
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