絶対 見るな

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 画面いっぱいに膝をついて座っている女が映し出された。  着物のような服をはだけた髪の長い女の横顔だ。  肌が白く、薄暗くて青みがかった背景に溶け込んでしまいそうである。  伏せられた長いまつ毛が物憂げな影を落としていた。 「おいおい、めっちゃいい女じゃん」  画面が埋め尽くされる画像に驚きはしたものの、女の美しさにじっくりと画面をのぞき込む。 「あーあ、こんな彼女が欲しいなぁ。ねえねえ、こっち来て俺と付き合わない? なぁんて……あれ?」  くだらない独り言をつぶやいた瞬間、目を閉じていた女がゆっくりとまぶたをあげはじめた。 「これ動画だったのか?」  女の目が開かれる。  左側しか見えないが、目も大きくて俺好みだ。  そのはだけた着物を脱ぎ始めてくれたら嬉しいんだが……。  なんてことを考えていると少しずつ女の顔が正面、俺の方へと向けられていく。  身体は横向きのまま、首を大きく横にひねる格好だ。
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