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「ブルーか、どうした? 何? 改造に失敗した? …冷静沈着、正確無比が売りだったオマエが何をしてるんだッ。解るだろう。それが公になれば、株式戦隊は一体どうなる? 下手をすれば解体消滅ということも有り得る事態だぞッ。…どうすべきか? …それは冷静沈着、正確無比のオマエなら俺が言うまでもなく理解できるだろう。今この場での正義は何だ。株式戦隊が消滅することが正義か? そういうことだ。…冷静沈着、正確無比に上手くやれ。頼むぞ」  一つが終わればすぐに次の電話が鳴る。 「イエローか? どうした? …プロテインの誤発注だと? 予算の百倍の量が来た? 億を越えてる? …馬鹿ッ。そんな出鱈目な出費に予算修正をかけれるワケがないだろう。売り捌け。…ああ、そうだ。以前に教えた闇ルートを使え。…そう。正義のための闇ルートだから問題ない。そう。方法は問題じゃない。プロスポーツの世界と同じで、こういうのは結果こそが大事なんだ。解ったな」  電話を切ると、次はMINEだ。  見ればピンクからで、《31人目のパーソナルカラーどうしよっか考え中?そろそろネタ切れ。結構ヤバいかも》と、そんな文面だ。  それを見たレッドの指が神速を越えて動く。 《青っぽいオレンジ》  送信。  そうして時計を確認すると、次の約束までの時間が迫っていることにレッドは慌てた。次の約束は法務大臣との面会約束だ。今国会で審議中の悪の組織対策法案を何とか強引に通してもらうためにも、絶対に外せない約束なのだ。レッドは急ぎ準備を始めた。  するとまた電話が鳴った。  ホワイトからだ。 「どうした?」と、準備を進めながらハンズフリーで電話を受ける。     
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