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 起き上がった少年にスープを飲ませ、辛い目にあわせたと謝罪するも返事はない。 「しばらくは私の従者とするから、ここで身体を休めろ」  ベッドから降りようとする少年を引き留め、寝ていていいのだと何度も説明する。  しかし少年は意味がわからないようで、ベッドから出ようとする。 「君は、言葉がわからないのか? もしわかるのなら、ひとつ頷いてくれ」  少年は俺を見上げたまま、頷かなかった。  つまり、この少年は言葉もわからず話すこともできないということか。 「まいったな。君はいったい、どこから来たんだ……」 0
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