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 僕は前とは違う建物に連れて行かれ、そこの四階にあるサミュエルの部屋の続き部屋に住むことになった。  起きたらお湯をもらいに一階へ行き、サミュエルの部屋へ置きに行く。彼が支度をして部屋を出たら、そこを掃除してサミュエルの仕事部屋へ行く。  部屋の隅に立ち、時間になるとお茶を淹れて出す。昼はサミュエルと食堂へ行き、食事をして午後も部屋の隅で立っている。  夕方になるとまた食堂に連れて行かれ、僕はひとりで部屋へ戻る。サミュエルは仕事部屋に戻っているようだ。  彼が出かけるときは、一日部屋にいる。出てはいけないらしく、大人しくサミュエルの部屋にある本を読んでいる。  そんな生活をしてしばらくすれば、体形が昔と同じになってきた。 「だいぶ肉がついたな。しかし、ブランは成長しないな。やはり栄養不足が原因だろうか」  サミュエルは僕にお菓子をくれる。他の人たちもくれるので、僕のポケットはいつも少し膨らんでいた。  ある日サミュエルが、テーブルにお菓子を数種類並べて選べと示してきた。どれも口にしたことがあるお菓子で、僕はその中から一番甘くないものを選んだ。 「……甘いのは苦手だったか?」  次の日からサミュエルはお菓子をくれなくなった。  代わりにお茶を飲むよう示され、ソファーに並んで座りお茶をもらっている。     
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