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 辺りは真っ暗。   昨日も停電したって言ってたけど、これ普通の停電……?  こんなタイミングで二日連続なんて、さすがに違うんじゃないか。  窓があるはずなのに、部屋は完全に真っ暗になった。 だけどAは全然私を離してくれない。  Jも見えなくなったけど、その代わりに妙な声だけは目の前から聞こえるから、すぐそこにいるのが分かる。  おまけに、さっきまではしなかったのにいきなり生ぐさい臭いがして、吐きそうになった。 「せめてAを道連れにしてやれ」って悪い方向に思考が行って、思いっきり後ろに下がって、Aに背中を押し付けるようにした。 そしたら耐えられなくなったみたいで、Aが転んだ。  二人して転んだので、Aの上に仰向けに乗ってるみたいな形になった。 結局状況はほぼ変わってない。 むしろAの後ろが床になったので、さらに逃げづらくなった。  暗闇の中で、Jのうめき声と悪臭と、あとなんか顔にちっちゃなゴミみたいなのがぽたぽた降ってくるので発狂しそうになる。  耐えられなくて泣きながら叫んだ。 もう限界だった。
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