2 突然の災厄

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 彼の直感はやはり正しかったようで、その“何か”は、すぐやって来た。 「課長、秘書課から伝言です。  社長室にすぐに来るようにと」  水野女史が受話器を置いた。 __間違いない、コレだ__  大神は席を立つと、すぐに社長室へと向かった。 道すがら、彼は最近の記憶を辿る。 __体何がまずかったのか… 改良型製品の評判は良いはずだ。こないだの接待だって上手くいったし、レセプションもまずまずだった__  一段と足を早め、ちょうどやって来たエレベーターに乗り込んだ。  考え事に集中している彼は、乗り合わせたクリーン業者のおばちゃんがポッと頬を赤らめたのにも気付かない。  はっ、まかさあれか。  こないだの飲み会で、一発芸がスベった件!__  パチン。  彼が指を鳴らした途端、8階のランプが光った。  バイバイと手を振るオバチャンに抜け目なく手を振り返し、エレベーターを降りると、社長室はすぐそこだ。  言い訳を考えながら、扉を2回ノックする。 「業務課の大神です。入ります」
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