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アイリスは帰って来て早々に自室に一目散に駆け込んだ。それを見ていた武とアーシア達は首を傾げていた
「うぅ~////私は一体何を言ってるのよ////」
普段からは考えられない程に顔を真っ赤にして動揺したアイリスが先程までの会話を脳内で自動再生させられていた。確かに彼女の過去には何度も求婚をされる事はあったが次期当主になる為の下心が殆どだったので適当に断ったり一蹴りしていた
彼女に対して本気で求婚してきたはサーゼクスを抜いて二人居た。一人はアイリスがファミリーに入る原因になったラードゥガファミリーの初代ボスのアヂンだった
アヂンは何時も冷静沈着で常に先の事を見越して動いていた。プライベートになると仕事での冷静さは無くなり子供の様に毎日を楽しそうに過ごしていた。そんな彼を何時も身近で見ていたのがアイリスだった
アヂンがラードゥガを結成してからも彼の右腕としてアイリスは常に彼の側で見守り、時にはお互いが背中を預けながら戦うこともあった
アイリスにとってアヂンは最高のパートナーであり心から信用できる相棒だった。その信用に答える為にアイリスは自信が人間ではなく人形だと教えた。アイリスは親友に否定される事を恐れたがアヂンはそれを聞いて腹を抱えて笑っていた
アイリスが「何故笑う?」と聞けばアヂンはこう答えた
「そんなのとっくの昔に知っていたさ。アイリスの事は何でも知ってるさ。だから俺はお前の事を拒んだりしないさ」
その言葉を聞きアイリス顔を歪ませた。人形なのだから涙はでない、だけどこんなにも自分を分かってくれる者が居たのに自分は気がつかなかったっと
それからラードゥガファミリーは徐々に勢力を伸ばしボンゴレに並ぶ最強マフィアとして呼ばれた。そんなある日アヂンに呼び出されたアイリスは彼の執務室に足を運んだのだ
「アヂン何か用事か?」
「ああ、少し待ってくれ。これを片付けたら話そう」
アヂンの机には大量の紙の束が積み重なっている中でアイリスは少し笑みを浮かべた
(ああ、こいつは仕事になると本当に手を抜かないな)
そんな事を思いながら用意されたソファーに腰を掛けながらアヂンの仕事をしている姿を眺める
(そう言えば大事な話って何なんだろう?)
(此処に来る前にアヂンに大事な話しがって言っていたけど?もしかして敵対ファミリーの事かな?)
呼び出された理由を考えながらアヂンの仕事を終わるのを待つことにした
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