生まれたての赤子のように

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  ―――― 「えっ?!錦戸って、あの錦戸先生の息子なのか!?」 「声がでかい」 「えー!だって、オレを助けてくれた恩人の家族が目の前に居るんだぜ!?」 「親が恩人なだけで、俺は別に」 「でも、親がそうなんだから、お前も将来は医者になるんだろ?」 「まぁ…其の予定ではある…」 「お前、絶っっ対、良い医者になると思うぜ!!で、野球部どう?」 「……考えさせてくれ。」 「おう!実は今、キャッチャー探してるんだ。あっ、ちなみにオレ、ピッチャー志望だから…うまくいけばお前とはバッテリー組むことになるな!あとは~、……」 (……よく喋るやつだ) 俺はこの日ほど、自分の運命というものを呪った事は無い。  
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