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収集庫は錆び、琴音は大きくなった。あんなにも死に満ちていた世界も今や遠い過去となり、その証拠に、昔はよく歩いて自動販売機までいったものだったが、今や同じ時間でコンビニまで行ける。
琴音はコンビニでアイスを買うと、頬張りながら家へと帰る。すると、ゴミ収集庫の横に先程まではいなかった小学生が座り込んでいるのが見えた。
「どうしたの?」
琴音は、黄色い帽子に向かって声をかけた。通学路のため小学生の姿を見ることは珍しくもないが、一人、というのが気になった。
「具合でも悪いの?立てる?」
中腰になり、右手を差し出す。
と、少年が顔をあげた。
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