84人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ
第5話 お取り込み中!?
「えっとお取り込み中なら改めて出直します!」
さっきよりももっとオコ度合いが上がる。
「いや。いい。香里奈元気でな。神奈川の支部長には俺からよく言っておくから。
なにか困ったことがあったらいつでも俺を思い出せ」
と言うと私が目の前にいるのに
その五十嵐とかいう元秘書をギュッと抱きしめた。
五十嵐さんは、副社長の胸の中で
イヤイヤをしながらシクシクの泣き始めた。
五十嵐さんの腕が副社長の背中に周り、二人はより一層強く抱きしめあう。
馬鹿らしくてやってらんない!!!!
と従業員じゃなかったら
啖呵切って出て行くところだが
「えーーーっと。まだお別れの挨拶続くようなら一旦私は、退散するので、改めて秘書課にご連絡下さい。」
私が背中を向けると
二人がなまめかしいキスをし始める音がする。
もう頭から湯気がでそうだった!!!!
信じられない!!こんなふしだらな男が副社長だなんて
この会社の運命、将来が心配になってきた。
ドサ
そのままソファーに倒れこむ音を後ろ手にききながら
来夏はバタン!!と思いきりドアを閉めた。
とはいっても重厚な扉はそれほどはしなかったのだが。
最初のコメントを投稿しよう!