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第6話 そして副社長との再会!?
それからたっぷりと30分以上経ってから、再度副社長室に呼ばれた。
あんなことしている時間絶対にお給料からさっぴくべきだ!!
もう胸のムカムカがとまらない。
いくら結婚するまでの3年間、お互いにやりたいようにしていいっていう協定を作ったとはいってもあれじゃさすがに菜水がかわいそうだ・・・・
コンコンコン
「はい。どうぞ。」
今度は、すぐに返事が聞こえる。
意を決して部屋の中に入る。
ざっと副社長室を見渡してみる。
副社長室の中は綺麗に片付いている。必要最低限のものだけしか置かれていない。
英国に留学をしていたからか、中は英国調の調度品で飾られている。
それが嫌味にならない程度の華美なものになっているのが
身長も高く、すらりとしたおしゃれな副社長にはとても似合っている。
そういえば、菜水がこの調度品も宮坂グループ系列の商社で英国から調達したものだっていっていたっけ。
柔らかそうな皮でできた副社長席に足を組んで座ったまま一枚の用紙をみながら副社長が一瞥する。
「ふ~ん。国立大学卒業してうちの会社。珍しいね?
英検準1級。秘書検2級。どっちも中途半端だな・・・」
というと右唇を少し上げて皮肉な微笑みを投げる。
「本日から、秘書課、副社長室付になりました、松本来夏と申します。
よろし・・・」
「副社長室付じゃなくて副社長付き。俺の面倒を見るのがお前の仕事な。名前は、ここのお前の経歴書に書いてあるからわかってる。」
というなり立ちあがり、私の周りをじろじろを見ながら一周回る。
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