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ギルド“泡沫の夢”
規模も特色も様々なギルドは、一度登録すると変更は容易ではないという。予め師匠が登録しているギルドと同じならと伝えてあった。
トーマと一室に通されて待っていた。約10分後に金髪碧眼の綺麗な女性が入室した。サリーに似た水色のドレスを着ている。
木の器に淹れたスパークリングワインのような飲み物を手渡してくれたので、ゆっくりと口にしていた。
「お待たせ福子。ギルド“泡沫の夢”の長、ロビンソンだ。彼女は秘書のシェリルだ」
ロビンソンは美味しそうに飲んでいる木の器を膝に置き、真面目な顔で説明してくれた。
「この世界に異世界人が来るのは吉兆と言われている。迫害や奴隷扱いは皆無で異世界人の意志を尊重している。異世界人は通常は宮殿に現れるが、君は“最古の森”に現れた。
大いなる存在が見えない力で、インフィニティへ導いたことに変わりはない。だからこそ、魔力や属性やスキル、称号を確認したい」
私を見つめるロビンソンの眼差しに、魔力測定の了承の意を込めて頷いていた。
魔力測定装置は乳白色の大理石みたいな物体で、占いの時に透明の水晶を両手を置くと、装置の表面が乳白色から変化していき、緑色のグラデーションが浮かび上がった。
………ギルドカード………
野原福子(17才)異世界人
職種(薬師、調合師、調理師、忍者)
魔力(D)属性(緑、*)
スキル(言語翻訳、察知、危険回避、飛苦無)
称号(森の管理者候補、***)
………………………………
「Dとは年齢相応だが属性が“緑”とは珍しい!特有属性だな、うん。……森の管理者候補ぉっ!?」
最後は耳許で叫ばれてしまった。
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