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ロビンソンは木の器を一気に煽ると、手酌でおかわりを注いでいた。
「ふー、驚いたわい。きっと“最古の森”の管理者だろうな。あいつは高齢だし辻褄も合う。
しかし、フリーズしているのは何故だ?この私が初めて見る。例え勇者でもフリーズしない。ギルドの装置で解除できないとは畏れ入った」
ロビンソンは福子に嬉しい言葉を投げかけた。
「君は薬師か調合師として、最古の森で暮らすのは嫌かな?」
やったぁ!師匠の元に帰れる!
思わずソファーから立ち上がって勢いよく返事をした。
「はい!喜んで。これからも師匠から叡智を学びたいんです。職種は調合師が希望です」
ロビンソンは一瞬きょとんとした表情を一変させて、福子の勢いに爆笑していた。
「そうかそうか。最古の森は安泰だな。ではギルドカードを渡そう」
ギルドカードは、スマホやタブレットと、クレジットカードやキャッシュカードと、パスポートなどが一枚になっており、地図も閲覧できるゲームのアイテム以上の便利さだった。
メールもできるってスゴい。電池の残量ではなく魔力に気をつければいいなんて万能すぎる。
因みにランクは下位から、G、F、E、D、C、B、A、AA、AAA、X、Y、Zと上位へ続くが、福子はAを目指せばいいみたい。
シェリルが笑顔で補足した。
「資金5万ソルは自由にお使いください。ギルドからのプレゼントです。千ソルで2食付きで1泊できます。装備や道具は、魔石や魔方陣が付くほど高価になりますので購入の目安になさってね?
ギルドカードは紛失盗難防止に自身の魔力だけに反応しますのでご安心下さい。
何かあればメールしてくださいね。お疲れ様でした」
森では金銭を使うことはなく、自給自足で生活できるけど、調合した薬や作物を卸すにも、税金がかかると聞いていたので、ひと安心だ。
ロビンソンとシェリルに見送られて、部屋を辞した。
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