2001年8月14日

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魚眼レンズの先は、真っ暗だった。おそらく外の電灯が消えているのだろう。 (気のせい……気のせいだったのか……? 別の部屋に来客が訪れたという事も……) そんな事を思っていた時――急にパッと明かりがつく。 そこで目にしたものを見て……自分は思わず悲鳴をあげそうになってしまう―― ――――渡邊さん……だった 俯き、表情は見えない! だがいつもと同じ格好をした渡邊さんが……玄関前に立っていた! 悲鳴をあげそうになるのを、口を押さえて必死に堪える! すぐさま玄関の灯りを消し、足音をたてないように部屋へ移動! (やッ……ヤマさんに、連絡をッ……!!) 自宅電話の線を繋ぎ、ヤマさんの携帯へと連絡を入れようとする! だが―― (――ダメだッ!! これ以上……これ以上友達を巻き込むような真似は……ッッ!!) 車の中でずっと思っていた事である。友達だから頼れば力になってくれるかもしれない、だが…… ヤマさんだって恐いに決まっているんだ。 自分が狙われているんだろう?! だったら……その自分が立ち向かわないでどうする?! 震える体を抱きしめながら、そんな事を考えていると―― ……ピン、ポーン………… 再び呼び鈴を鳴らされた! (とに、かく……ッ!……け……ッ……警察に! 警察に連絡をッッ!!) 慌てて自分は電話のボタン110をプッシュする! 2回目のコール音で、すぐに男性の声が聞こえてきた!
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