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見上げると雲1つない黒い空。 次々と舞ってくる雨粒が視界を覆っていく。 それを安易に拭うことは自らな許さない。 一時の安息。それは逃げ場のない地獄への入口である。 時に考える。自分はなぜここにいるのだろう、と。 頭から足の先、板からさえも水が絶え間無く流れ落ちていく。 「ばかみたい」 出た声も雨粒が吸い取って行った。
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