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狩る者、狩られる者
頭部の半分を失ったゾワルテはふらふらと後方に倒れ込む。
追い討ちをかけるようにゾワルテの首元に噛みつき、唸り声を上げながら頭部を左右に激しく振った。
「ひ、ひ、ひゃあぁぁ!!」
デップは甲高い悲鳴を上げ、慌てふためきながら走りだした。
それに反応するかのように銀色の獣はデップの背後に飛び掛かる。
「へぶっ!」
派手に転倒し、顔面を強打した。
次いで背に感じられる4つの重み。
「ひぃ、ひぃ、い、いやぁ……」
幾重にも連なった牙がデップの頭部を覆う。
「ひぁっ……マ、ママ……」
そして一気に噛み砕いた。
ゾワルテとデップを瞬く間に惨殺した銀色の獣。
これこそロイの発作の先にある、取り返しのつかないものであった。
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