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「ねえ、ママ。雪だるま作ってもいい?」
本格的な冬の到来を前に、辺り一面を覆う銀色の世界。
北欧のとある村の外れに二人の親子は住んでいた。
「 ロイ、構わないけど小さいのにしようね。あまり夢中になると……」
「 大丈夫。さっきお薬吸ったばかりだから元気だよ。とても大きな雪だるま作りたいんだ」
満面の笑みを浮かべ、はしゃぎ回る8歳の息子、ロイ。
その息子を心配そうに眺める若き母、トーナ。
ロイはしゃがみ込んで両手を広げ、雪をいっぱいにかき集めて丸め始めた。
自分の胴体ほどの雪玉を形作り、立ち上がってトーナに笑みを一つ。
それを力いっぱい押し出して、雪玉を形成していく。
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