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「ひゃはっ、死にやがった! マジか!」
ゾワルテは下劣な笑みを浮かべ、トーナの右頬をベロリと舐めた。
ジンは何事も無かったかのように静かに傍観するのみ。
「お、終わりよ……もう終わり。何も……かも……」
トーナは放心して目は虚ろになり、抑えつける体から一切の力が感じられなくなった。
「ちっ、何だよ。こいつ壊れちまったよ。デップ、もう抑えなくていい。もうこいつは暴れねぇよ。詰まらねぇがヤル事はヤル。気散るから離れていろ」
ゾワルテの言う通りにデップは少し離れ、動かなくなったロイを何気なく眺めていた。
ゾワルテはトーナの胸に顔を埋めながら両手で揉みしだく。
「やっぱたまんねぇ。いつぶりだよ、上等な女とヤルのはよ」
「ゾ、ゾワルテ……」
小さな声で囁くデップ。
「ああ? 何だよ?」
小刻みに震えた声に違和感を感じ、ゾワルテは顔を上げた。
デップの青ざめた顔と右側に向けられた視線。
ゾワルテはその先を見た。
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