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「ママも雪玉作って。その方が早く出来上がるよ」
「え~、ママも? いいよ」
「やった! じゃあ競争だね。どっちが大っきな雪玉作れるか」
「え? ロイのはそんなに大きいのに? でも負けないよ」
「おとなだからハンデだよ。とっても大きな雪玉作るからね」
ロイは意気揚々と雪玉を転がし始める。
トーナも負けじと雪をかき集めて雪玉を作り始めた。
「見て見てママ! こんなに大っきくなったよ」
ロイの雪玉は腰の高さまで膨れ上がり、軽い傾斜に差し掛かって更に大きさを増していた。
「ロイ、気をつけてね。そこは坂になっているから止まらなく……ああ!」
警告の矢先から雪玉はスピードを増し、速さについて行けず、ロイは転倒した。
トーナはロイの元にすぐさま駆けつけ、雪に埋もったロイを抱き上げた。
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