境界線

3/7
9人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
 凛たんは高校で水泳部に所属していたという。お友達に誘われて、素人ながらも泳ぎには自信があったので軽くオッケーした。  あの薄くてハイカット(当時は女の子はそれが主流)な競泳用水着も、そーゆーもんなんだなと、たいして抵抗なく受け入れ完了。  凛たんは(感性の点で)あまりモノゴトを深く考えないタイプである。それどころか、非日常というちょっとした冒険が大好き。  あの機能美と非日常的な派手なデザインの競泳用水着にかなりテンションが上がったそうな。  そして、仲間となった男子部員諸君は水圧の為か、なかなか個性的なご面相ばかり。この時、勇者がモンスターうようよのダンジョンに挑むような心もちであったと後の凛たんは語ってくれた。  特にバック専(背泳ぎ専門)の部長さんはやはり水圧のせいなのか、お鼻が異星のプレ○ター。  バッタ専(バタフライ専門)の先輩は肩幅が異様に広く長身な、リアルエヴァン○リオン初号機。  フリー専(クロール専門)の同級生は細マッチョで足も長くスタイル抜群の……顔は喪黒フ○ゾウ。  でもみなさん優しく楽しく気のいい方々で、凛たんたちはすぐに仲良しになったのだった。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!