境界線

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 特にブレ専(平泳ぎ専門)だった先輩の胸筋は圧巻モノ。太めの先輩でも、それなりの筋肉の隆起は当然ある。しかし……! 「ひっ……いやあああぁぁぁ!!」    女子部員たち、阿鼻叫喚の瞬間。  当然凛たんも、閻魔様のお裁きを前に無駄に逃げずにはいられない罪人のように叫び逃げ惑う。それは何故かと尋ねたら。  ――黒い。  黒いのだ、彼らはどこまでも。  特に一番ぽっちゃりな先輩などは、胸毛から腹毛、そして腿毛まで全ての体毛が繋がってる。そして黒い広大な地帯の真ん中に君臨する、派手で小さなブーメラン競泳用水着……。 「どこまでがモモ○!? そんでどこまでがチ○ゲ!? ハラ○との境界線はどこなの!?」 「あれって見せてもいいもの!? 犯罪じゃないの!?」 「まあまあ……、この世界はあんなもんだよ。そのうち慣れるから」  そう言ういっこ上の先輩はスパッツタイプの水着。主流はそれだが、当時はまだブーメランを好む選手もいた。だが、現役選手にはそこまでの雄々しき野獣(身体的)はいない。  そしてなぜかOBの先輩たちは一人残らずブーメラン……。
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