罪悪感はあれど、悪びれていない行動。

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「何か、味噌のいい匂いがするー!!」  洋樹が私の肩越しに、さっき作った成の肉味噌炒めの匂いを嗅ぎ取った。 「……食べる? 茄子の肉味噌炒め」  本当は課長に食べて欲しくて作ったもの。でも、洋樹にそんなことは言えない。言えるわけがない。 「もちろん食べまーす!!」  洋樹が靴を脱ぎ捨て、先に中に入って行った。  洋樹がスーツから部屋着に着替えている間に、ご飯の支度をすることに。  茄子の肉味噌炒めは課長の分しか作らなかった。男の人用とだから、少し多めに作っていたけれど、2人で食べるには少ない、微妙な量。 『自分はもう食べたから、洋樹だけ食べなよ』と洋樹の分の夕食だけ用意しようか?  でも、今はそれほどお腹が空いているわけではないが、寝るまでに空腹にならないか? と言われれば、それまでには普通にお腹が鳴るだろう、胃のコンディションだ。 
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