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搬出車から重機に乗り換え、材料を降ろす。
ここで重要なのが、材料の表裏を間違えないこと。表裏とは木の根本と先の方のこと。先の方のがもちろん細いのだが、短く太い所になると、わかりにくい。なので、積むときに揃えておかないと苦労する。
そして、手前に並べる面をなるだけ揃えなくてはならない。これが難しい。
材料の体積を量るとき、長さと先の方の面(小口という)が必要になってくる。トラックに積む前に、体積を量ってから積むので、俺が積むときにすでに小口が揃ってないと体積を量れなくなってしまう。
慎重にやりつつも、素早く降ろさなければならない。
こんなに大きい機械で、繊細な作業を行う。実際にやってみなければ全く分からないことだ。
経験するまでは、こういう仕事は大雑把でいいのかと思っていた。
数センチの狂いが値段を下げてしまう原因になり得る。そういう作業だ。
降ろし終えると俺は重機のエンジンを切り、また搬出車に乗った。
山を登る。午後はこの作業の繰り返しだ。
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