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―――色々とぶっ飛びすぎだ。
「とにかく―――、東城とは別行動にはなるけど、毎日報告に来るように。」
「毎日、ですか?」
「あ、そうか。これも言ってなかった。あっちでは独身寮に入ってもらうから。寮といっても、家具家電付きの普通のマンションらしいけど。―――で、オレと部屋が隣同士。連絡取りやすいだろ?」
そう聞かれても、克成の貧弱な脳ではまだ処理が追い付いていない。茫然としたまま頷くと、雨宮が満足そうに笑う。
「説明は終わり。はぁ、明日から忙しくなるから。今夜はしっかり休んで。」
「分かりました。」
雨宮も言った通り、精神的にも体力的にもハードなものになるだろう。
克成が手早く自分の荷物をまとめていると、雨宮が再びグラスを空にしてしまう。まだ離れがたいと思っているのに加えて、雨宮が帰ろうとせず、立ち上がるタイミングが掴めない。
しかし、いつまでも居座る訳にもいかないだろう。
「あの、今日は帰った方がいいですよね?」
色々と尋ねたい事はあったが、しばらくは共に行動できるなら、殊更今夜でなくてもいい。
そういった意味で聞いたのだが、雨宮は違うように解釈したらしく―――、スッと目を細めて微笑む。
ガラリと変わった雨宮の雰囲気に、ハッと息を飲んだ。
「東城は帰りたい?それとも、再会の夜を楽しみたい?」
まるで、椿山ヒカルのように、毒々しい色気を滴らせながら言う。暴力的な強引さで、気持ちがそちらへと引き摺られた。
―――抗えない。
「どっちがいい?」
雨宮から妖しい誘いをかけられ、克成は全身が痺れるような錯覚に陥った。
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