Chapter 6

2/3
前へ
/89ページ
次へ
2、 (R-18) 自宅のベッドでセックスに及んだのは始めてだった。しかも、相手は男で、全く膨らみのない胸に嬉々として貪りたいついているのだから、おかしなものだ。 淡い色だった胸の突起は武智に散々弄られ、ふっくらと真っ赤に腫れ上がっていた。 「ぅ、ぁあ、ひぅっ、」 まるで果実のようなそれに歯を立てると、ヒカルが怯えるような声で啼く。声に煽られて、武智の下半身がズンッと重くなった。 ヒカルの中に入りたくて堪らない。 そこがどれだけ狭く、熱く、気持ちいいのかを、武智の体は覚えてしまっている。 「ヒカルさん、おしえて、」 武智は欲望にまみれた声で懇願しながら、ヒカルの中を探る指を回すように動かした。 途端に、組み敷いた白い体がびくんっと跳ねる。 「ふぁっ、そこっ、んぁ、あ、ぁあ、」 ワントーン上がった声に誘われ顔を上げると、快感に歪んだ顔のヒカルと目が合った。 ドロリと溶けた瞳。 半開きの赤い唇。 立ち上がった欲望から落ちる雫。 ―――グチャグチャにしてやりたい。 ドロドロに溶かして、声が嗄れるほど啼かせて、感じる事しか分からなくしてやりたい。 武智の雄を突き立てて、白い体を揺さぶり、気を失うまで貪りたい。 凶暴な欲望が沸き上がる。 セックスの時にこんな事を思ったのは始めてだ。 「ぁあ、もっと、いっぱいっ、」 足を広げたあられもない姿でヒカルが乞う。ゆらゆら揺れる腰の卑猥な動きに、武智は全身が煮えるほど熱くなった。 「はっ―――、」 まだ入れてもいないのに、危うく喘ぎそうになる。 ―――とんでもない人だな。 ヒカルの中の最も感じる場所を指で擦りながら、武智はギリッと奥歯を噛み締めた。
/89ページ

最初のコメントを投稿しよう!

220人が本棚に入れています
本棚に追加