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2、
ザァザァというシャワーの音に混じって、ヒカルが泣いているような声を上げる。その声がもっと聞きたくて、ヒカルの秘部に侵入している指をまた一本増やした。
「ぁ、うぁ、んっ、」
男の体は前準備が必要であるし、終わってからも浴室の方が色々と片付けがしやすいのだと言う。そのヒカルの言葉に逆らう理由もなく、二人して暗い寝室から浴室へ移動した。
明るい照明の下、ヒカルの体を細部まで見ても、武智の雄はいきり立ったまま萎える様子もない。
―――男なんだが、、。
愛される為にあるような体だ―――と思う。
ヒカルが壁に両手を付き、後ろに武智が立っている体勢で前は見えないが、同性の体をこんなにマジマジと見たのは初めてだった。
細くはあるが女ではない筋肉のついた肩に唇を這わせながら、武智は競り上がってくる熱を逃がそうと深く息を吐いた。
「も、―――いい、から、」
「分かりました。」
まだ狭いような気がしたが、ヒカルから促された通りに、熱い体内から武智は指を引き抜いた。
代わりに武智が雄を宛がうと、期待にか、条件反射か、ヒカルの背中がふるりと震える。浮き出した骨が旨そうに見えて、無性に歯を立てたくなった。
「入りますよ。」
「ぅあっ、―――あ、はぁ、あ、」
引っ掛かりを感じた武智の先端部が入り込むと、ズブズブと一気にヒカルの奥まで到達した。同時に、ガクッと崩れそうになったヒカルの体を後ろから支える。
「大丈夫ですか?」
「ふ、はぁ―――、へい、き、」
ヒカルの中は熱く、そして狭く、武智は初めて経験する男を犯す感覚に身震いした。毒だと気付いていながら、あまりに甘美な体に、堕ちてしまう気がしたからだ。
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