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「確認したいことがあるのですが、生徒手帳を捜しているときに、駅も捜すように勧めたのは誰でしたか?」
『統です』
「やはり……」
『え?』
「亜里さんの周囲で起きた諸々の出来事には、裏で仕組んだ人間がいたんです」
『え? そんな……。とても、信じられません……』
亜里の声はとても小さく弱々しい。
「今から詳しく報告するので会いたいのですが、家に行っていいですか?」
『今からですか?』
「はい。今、一人ですか? ご家族は?」
『誰もいません。一人です』
「すぐに行きます。もし、猪瀬統が来ても、家に入れないようにしてください」
『分かりました』
亜里の自宅。
電話を切った亜里の後ろには、統が立っている。
「これでいいの?」
「ああ。あとは黙って見ていてくれ」
「分かった」
統は、すでに亜里の家に来ていた。
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