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いきなりクラスとフルネームを当てられ、俺は拍子抜けしてポカンとする
「え……なんで知って………」
「……………って補習の貼り紙に書いてあった」
「!!…おま…お前まさか見たのか!?」
「ウチのクラスの前で補習がどうのって騒いでたら見るっつーの」
「………うぅっ…」
確かに、水無瀬のクラスの前には学年掲示板がある
そういえば健に、3教科補習とかバカだろって馬鹿にされたよ名指しで!!
先週の自分と健を黙らせに行きたい…
ベッドに突っ伏す俺の気持ちなど露知らず、リアナは
「まぁ、救世主様は長いお名前なんですね!」
と、どーでもいい事を気にする
すかさず水無瀬が「いや…」と突っ込みを入れる
「名前だけならこいつは秀人…俺は秀…簡単だろ?」
「ヒデト様とシュウ様ですね!…あ、ヒデト様!申し遅れました。私はリアナと申します…このリザーラス大陸の王女でございます」
スカートを摘まんで丁寧にお辞儀するリアナに、俺は「王女っ!?」と飛び起きる
「そうか……王女だから男同士で番とかおかしな事を言ってんのか…」
きっとこのリアナという王女は世間知らずなんだ
言葉遣いは綺麗だけど天然っぽいしなぁ…
うんうんと自己解決する俺が何を考えているのか分かったのか、リアナは腰に手を当て俺を睨む
「失礼な事考えないでください!私でも男同士では子供が出来ない事くらい知ってます!」
ぷくっと頬を膨らませるリアナに俺は、顔が引きつる
「だったら俺とこいつが番とかおかしいだろ!!」
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