1・まさかの救世主

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ゲームの様に武器を持ったら簡単に扱えるわけでもない、ましてや魔法なんて…それこそ使えないし、使えたとしても扱い方がわからない 難しい顔をする俺に、リアナは俺達の指輪を指差す 「指輪に口付けてください」 「……指輪に?」 意味がわからなかったが、仕方なく自分の指輪に口を寄せる俺に、リアナが「そうではありません!」と両手を握り締めて怒る 「シュウ様の指輪に口付けるのです!」 リアナの言葉に青ざめる俺に、水無瀬が俺の顔の近くに左手を差し出す 「だってよ」 「……なんでそうなるんだよ…っ!」 「別に俺にキスしろって訳じゃねーし、とっととやれよ救世主」 「………っ!!こうかよっ!!」 やけくそで水無瀬の指輪に口を付けた瞬間、何故か俺の指輪が強い光を放つ 「………すげぇ……」 強い光は大きな剣の形になり、スッと俺の前に浮かぶ 剣を掴んでみると大きさのわりに全く重くなく、手に馴染むのが分かる 「これが……愛の結晶なんですね…感動です…」 「だからそれやめろって!気色悪いっ!!」 涙ぐんで感動しているリアナに俺は思わず突っ込む でも…これなら俺でも扱えるかも… そう思って剣の角度をカチャカチャと変えていると、水無瀬が剣の柄を掴んでいる俺の手ごと強く握ってきた 「…なんだよ?使ってみたいのか?」 ニヤニヤして聞く俺に水無瀬は「はぁ?」と顔をしかめる
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