642人が本棚に入れています
本棚に追加
そう思って出口へと切り返した時、キラキラ光るキーホルダーが目に入って思わず手に取る
陽の光りに当てると七色に光ってとても綺麗だった
「これ…ゲームの宝珠に似てるな…」
キーホルダーの先に付いてる玉の様な物が、オンラインゲームに出てくる宝珠をそのまま現実化した様だと思ったら、急に欲しくなってきてチラッと値札を確認しようとするが、いくら探しても値札が見つからない
キーホルダーを持ち上げ色んな角度から見ていたら
「それ…気に入った?」
そういきなり話しかけられて、俺はビクッと肩を揺らす
「え……と……」
店員だろうか?
…にしてもいきなり現れんなよ…心臓が止まるかと思った
俺が戸惑っていると、店員っぽいその女がにっこり笑う
「いいよあげる。それ…君を呼んでる」
スッと持っているキーホルダーを指差す店員に、俺はブンブンと首を振る
「いや…いくらですか?ちゃんと払いま…」
「その子の番(つがい)はもう貰われたか
ら…もらってあげてよ」
財布を出そうとするのを止める様に、俺の手を軽く押さえ、店員はよく意味のわからない事を話す
「…つがい…?」
「夫婦みたいなものかな?元は2つで1つなの……でも1つでいいって買われちゃったんだ」
最初のコメントを投稿しよう!