第二章 影踏み鬼子

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駄目だ冷たい。この人も、この人も、この人も―――。 二人目の怪我人を探しているとき、背後からせわしい足音が聞こえてきた。 何事かと思い目を向けようとしたら、誰かとぶつかった。 「うわ!すみません」 「い、いえ、大丈夫です」 聞き覚えのある声がした。 「田中……!!」 「桐谷……?」 最悪。 なんでこいつはいつもいつも、一番嫌なタイミングで来るんだよ。 さっさと離れようと思っていると、 ズンッと視界が暗くなった。
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