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先生、ゴメンね?
「すみません、わざとじゃないんです」
「そうよねぇ?まだ、入ったばかりだものねぇ」
「以後、気をつけます」
「以後じゃダメだろ!?なめてんのかよ?」
「すみません」
「いいのよ?そんなに謙遜しなくても」
怖いよ(>_<)この人、優しくなったり怖くなったり、どっちなんだよ?
和尚は花園の背中をパンパン叩いて気管に詰まったものを除去した。
ゲホッ!ゲホッ!
「次、排泄介助やってもらうからね?ア・ナ・タ」
おネエ系に戻りオホホと気味悪く笑った。
毬村に注射を打っていた咲子チャンが「ガンバ」ってエールを送ってくれた。
ナースの資格も持ってるようだ。
ヨシ子先生の介助を行うことになった。
褥瘡(ジョクソウ)の対処もしなくてはならない。
体の一部分が持続的に圧迫を受け、皮膚組織の循環障害が起きて、発心、びらん、潰瘍へと進行して遂には壊死に陥る状態になってしまう。
圧迫部分を清潔にすることが重要で、体位交換をして血液循環をよくして肺や筋肉を活性化させる。
「高城くんって意外に腕力あるじゃない?介護に向いているわ?」
和尚に誉められた。悪い気はしない。
「ヨシ子さんは貧血だし、痩せているじゃない?これも褥瘡の原因になるのよ?」
「そうなんですか?」
「骨の突出している部分は特に出来やすいわ?」
仙骨や肩甲骨部、かかとなどだ。
和尚がポツンと赤くなってる部分を指で押してみた。しばらくして赤みが消えた。
「今のところは異常はないようだね?褥瘡の場合は赤みがナカナカ消えないんだ」
ヨシ子さんは仰向けで寝ている。
このままではオムツを交換できない。
「体位を交換しないといけないわね?いきなりやったら利用者がビックリするからな?必ず声かけをしてね?」
「ヨシ子先生寝たきりですけど?」
「それでも声かけてやって?君だっていきなり椅子引かれたらビックリするでしょ?」
向かせる方に枕を引いておき、向く方の手を上にあげ、一方の手を胸の上に置く。向く方向と反対の足を組ませる。
体位交換をしてオムツを外し、差し込み便器を尻の下に置いて排泄してもらった。
シャーシャーという尿の音が聞こえる。
先生、ゴメンね?
お湯で陰部をかけてやり軽くしぼったタオルで洗ってやった。
介護って悲しく大変な仕事だな?
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