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「スミマセン。やっぱり…いいです」
私はスッと顔を上げると、彼に決然と告げた。
だって、最初から答えは出ている。
例えすでにフラれていても、例え世界が違っていても。
酷い仕打ちを受けたとしても、自分の『好き』はどうしようもない。
今のところ借金は彼と私を繋ぐ唯一特別のものだ。それは、運命の赤い糸なんかでなく、端を首輪に繋げられた鉄の鎖のようなものだけど。
それでも私は少しでも、彼の近くにいたいんだ____
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