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事が終わった深夜___
私は余熱を冷まそうと、フカフカで暖かすぎるベッドの真ん中に、半身を起こしていた。
その隣で、まだ眠れない様子の彼がボンヤリと天井を見つめている。
「でも…ナンですね、カチョー」
「カチョーは止めろって言ってるだろ」
私は、分厚い羽毛布団をポフポフと叩きながら言った。
「まあ、それはソノウチ…
こんな大きなお部屋、2人きりだとちょっと寂しいですね。
私はやっぱりいつものお部屋が落ち着くかも。
やることは同じで、キョリも近い訳ですから…」
私を見た彼が皮肉に笑った。
「ハハ…お前はえらく合理的に考えるんだな。貧乏くさいというべきか。
……大概の女は喜ぶのによ」
「な、私だってそりゃあ嬉しいんですよ?
だけどもうちょっと説明なり何なりが………え?」
ハッとして横を向く。
「カ、カチョー…
もしかして、私を喜ばせようと?
まさかそれが目的でココに?」
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