チチキトク

12/20
前へ
/283ページ
次へ
 うっ、くくっ。  この姿、カチョーが見たら何て言うかな? 《以下、四葉の妄想》 『キレイだ、よく似合う。まるで東洋の美姫だな、美咲は』 『カチョーはいつだって王子様みたいに…ステキです』 『美咲…こんなにセクシーな君は初めてだ』 『ああ、カチョー…カチョーはいつだってセクシーで_____きゃうっ』  『美咲っ、もーガマンできないっ、美咲』  異国の地 カチョーと燃える 熱帯夜  (四葉 なーんてね。)      で………… 『あっ、あっ、カチョー…そ、そんなの、らめぇっ』 『ふっ、かわいいヤツめ。そんなトコロもますますいい』  ………………  キャー、キャー  私ったらなんて淫らな!  天涯つきの、大きすぎるベッドの端から端まで転がって、ひとしきりジタバタ暴れた後。 「はぁ…はぁ…」  いけない、こんなコトで息切らしている場合じゃない。………寝よ。  その夜私は、  とうとう戻ってくることの無かった彼を待ちつつ、不安を幸せな(?)空想で紛らせながら、1人でちんまりと眠った。
/283ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4705人が本棚に入れています
本棚に追加