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私の長期休暇など、話題にものぼらないようだ。
ホッとしていたところ、お局オバチャン、マツヤマさんがついでのように話を振ってきた。
「そういえば、四葉ちゃん大丈夫?
盲腸炎だったんだって~~?」
「うわ~、今時のコが、すっげぇな。
やっぱさ……ないの?」
「ち、チラシましたっ!」
ニヤニヤしながら訊ねてきたオジサン主任に、私は大声で叫んだ。
藤城課長の『なんとかする』って…
コレかい!
デリカシーゼロのあまりにヒドい休暇理由に、私は彼を恨んだ。
その3日後。
挨拶もそこそこに、藤城課長は課を去った。
多くの部下に囲まれてオフィスを出ていった彼は、もう雲の上の人だった。
うちの課では、温厚な課長補佐がそのまま課長に持ち上がった。
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