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マッサージの効能
11月某日、深夜___
『アキラさん、私アナタに…謝らないと』
『ミサキ…』
私は今、DVD観賞の真っ最中。
この週、ドーベルマン達がブリーダーさんの元に訓練に出掛けているから、早朝の散歩の仕事がなくなった。
というわけで久々に夜更かしし、時間を満喫させてもらっている。
スキマ風の入るボロ部屋で、空調もないけれど、前の住人だったお婆ちゃんのコタツは、温度調節こそ効かないが中々にカイテキ。
シアワセだ…
と。
『ミサキっ…君が好きなんだ!君が欲しい』
『あ、アキラっ、ダメよ、ダメダメ。イケナイわっ』
『もう我慢できないっ』
『ああっ…』
お?
おおおっ!?
アキラとミサキの急展開に、思わず身を乗り出した時だった。
カチャリ。
「お~い」
藤城課長だ。
キャアアアアアアッ!!!
私は悲鳴を上げながら、慌ててテレビの前に立ち塞がった。
「ちょっ…カチョー!ノックもなしに入らないで下さいよっ」
「ああ、悪いな」
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