禁じられたオフィスラブ

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禁じられたオフィスラブ

クリスマスも近い、12月中頃___ 「靴」 「ハイ」 「鞄」 「ハイ」 「コート」 「ハイ」   近頃の私は、藤城課長の求めるモノを先回りできるまでになっている。 「ん」 「…ドウゾ」  サッとエプロンから取り出したライターに火を灯す。目の動きで一服を欲しているのが分かるのだ。  ハッキリ言って、私すごい。  今すぐ課長の奥さんにでもなれると思う。 「靴の磨きが足らない。やり直せ」 「………ハイ」  たまには失敗もあるけどね。  ご帰宅時のお世話も慣れたもの。  先に帰って家事をこなす私は、彼がご帰宅すると、玄関までお出迎えし、コート、スーツの上着、鞄を預かる。  話は変わるが、彼は当然モテる。  彼の好みは、サバけた性格のスレンダー美人で、私がここに来て間もない頃は、カネとカオにあかせて、当然のように不特定多数を取っ替えひっかえしていらっしゃったが、近頃は3名の方に落ちついているようだ。  
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