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「いいか?香河はな、ごく一般的な成人男性だ。 そんな高校生みたいなお付き合いが、一体いつまで続くと思う?」
「ぐう…」
それ見たことかと言わんばかりに藤城課長はニンマリ笑った。
「ま、四葉が甘いユメを見たいなら、早く借金返すこと。それまでオマエは…俺のモノだ」
「そ、そんなぁ…」
決定的なダメ出しの言葉を放つと、彼はサッサと自室に引き上げていった。
その背中に、心の奥で思い付く限りの罵詈雑言を浴びせまくる。
くっそぉ…ドケチ王子!
ド貧民の…ささやかなシアワセまで奪うというの?
自分はイチャイチャハッピーの、何や知らん楽しいコトしてる癖にぃ!
アクマ、オニ、陰険ドエス。
それからえ~っと…意地悪っ。
私にはもう2度とないかもしれないチャンスだったのに………クスン。
その夜____
私はこれまで以上に真剣に、明け方までノートとニラめっこしながら、何10回も返済計画を練り直した。
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