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モンスターが消滅し、経験値が手に入るのと同時に賑やかなファンファーレのような音が鳴る。 ファンファーレと共に二人の頭上に『LEVEL UP』と表示される。 「お、レベル上がった!」 ハヅキは鋼の刀身のスタンダードなフォルムの剣を背中の鞘にしまいながら、自分のステータスを確認する。 レベル表示は《Level 15》と表示されている。 「やったね!」 ユウナもガッツポーズしながら喜んでいた。今上がったレベルはプレイヤーレベルというもので、プレイヤー自身のステータスとなる。 「これでクエストが受注できる…ってこと?」 「多分…受けられるようになってると思うんだけど…」 ハヅキはユウナの問いに答える。二人はクエストの受注のためにレベル上げをしていた。 この世界にはクエストというものが存在し、特定のNPCから受注するもの、クエスト受注所という施設で受注するもの、などいくつか種類がある。 また、そのクエストを受けるための条件がある場合もあり、今回二人が受注しようとしているものはプレイヤーレベルが15以上でなければ受けられないものであった。 「とりあえず町に戻って確かめてみよう」 ハヅキの意見にユウナも賛成し、二人は目の前に見える大きな町を目指して街道沿いを歩いていった。 二人の少年少女、ハヅキとユウナがこの世界に来て2週間が経とうとしていた。 彼らが飛ばされてきたその当日。アレスという男が広場で行った集会、フェルグランドという人物のギルドの勧誘に二人は乗らなかった。 そのため得られた情報は少ないが、それでも自分達の力で進もうと決めた。 とはいえ、何をすればいいのかもまだ分からなかったし、まずは先へと進むことにした。 村を出てからは道は一本道が続くのみであった。途中に小さな村・集落があり、休憩を重ねながらも着々と進んでいった。 そして二人が最初の村【ベルン】から二つほど村を越えたところ、最初の目的地へとたどり着いた。そこは今までとは比べ物にならないほどの大きさの街…都市とでも言うべきであろうか。 ーーー始まりの都市【リーネスタルト】
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