それは夢に描いた世界のような

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リーネスタルトに初めてついたのは3日前であり、それまでに分かったことがいくつかあった。

まず、当然のことながら進むにつれ遭遇するモンスターのレベルが高くなっていくこと。街道沿いに歩いていてもモンスターに遭遇することがあり、戦いを避けては通れなかった。

また、初めての村・町に入る際クエストを受注しなければならなかった。その内容全てが今のところ「決められたモンスターを一定数討伐すること」となっていた。

つまり、その村・町を訪れるためにはそれ相応の『レベル』が必要になってくる。そのため、街道沿いを進んでさっさと新しい場所へ向かう、ということはできず、しっかりと戦闘を積み重ねレベルを上げていかなければ先へと進めない仕様になっていた。

次に、この世界の地図についてだが…。メニューの中の《マップ》を開くと大きく世界地図のようなものが展開される。しかし、この地図はほとんどが黒塗りになっていてこれまでの自分達の経路、訪れた場所のみが表示されていた。

二人が確認すると自分達のいる場所はワールドマップ上では最南端に位置していた。道順に進んでいくと、自分達の表示は北に進んでいく。

北を目指していけばゴールのようなものがあるのか、それともこのワールドマップを完成させることが目的なのか…まだ見当もつかない。

そんなこんなでぎこちない戦闘を続けながらもレベルを上げ進む、ということを繰り返し、リーネスタルトという今までの村とは比べ物にならないほどの大都市型の町にたどり着いたのであった。

二人は町からさほど離れてはいない場所でレベル上げを行っていたため、町に戻るのにもそこまで時間を要さなかった。

町につき東門をくぐり抜けると、そこはたくさんのプレイヤーで溢れ返っていた。重そうな鎧を身につけた者、ローブで全身を覆った者、身の丈ほどの大剣を背負った者、剣を腰に携えた者、、、多種多様な姿をしたプレイヤー達が行き交っている。