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「あ、大丈夫!ごめんね!ちゃんと今言ってたこと、分かったよ!つまり…他の職業でも、今使っている武器が使える職業なら、同じ技を使えるってことになるのかな?」
「そうだね!だから同じ武器をずっと使い続けて、その武器を極めるのもあり。色々な武器を使えるようになるのもあり。って感じだろうね。でも、あくまでも戦うのは自分自身だから…最終的には1つの武器を使いこなせるように、それこそ自分の身体の一部のように使いこなせるようになるのがいいのかも…」
ハヅキがこう言うのにも理由があった。彼は何度か戦闘を繰り返すことによって気づいたことがある。
それはスキルを発動する際、体をある程度自由に動かせるということ。
つまり、スキルを発動してる最中でも多少体を捻らせたり、ステップを組み合わせることが可能になる。
さらに、スキルの動きに合わせて意識的に武器を振ると、ただスキル発動に身を任せて放たれる技よりも威力が上がるということも分かった。
もちろん、自由に体を動かせるといっても過剰にスキルとは違う動きをするとスキルキャンセルになってしまい、同時に硬直時間も課されてしまう。
こうしたことから、異なるプレイヤーが同じスキルを使っても、それは少し違った動きになるのではないかと考えられる。
もちろん、スキル自体のベースの動きは変わらない。しかし、自由に動かせる許容範囲内にそのプレイヤーのオリジナルの動きが加われば、同じスキルでも何千、何万ものパターンが生まれる。
ただスキルを使用するだけでいいというならレベルを上げ、ステータスを上げていけば強くなれる。それがゲームでは普通のことで、当たり前のことである。
しかし、今立たされている状況は違う。ただのゲームではない。プレイヤーは画面越しのキャラクターではない。戦うのは他でもなく自分自身。
ただステータスを上げるだけではなく、戦う『技術』を磨いていくことが必要とされているのではないか…とハヅキは推測していた。
自分の動き方一つで、何パターンもの選択肢が生まれる戦闘において、その武器を『極める』ことは、この先非常に重要になってくるのではないか…と。
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